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カノープス

 「汗」「犬2匹」「うま」「英語力」「オーストラリア」とくれば、「惰学記」の各回タイトルが五十音順だということはとっくにお分かりだろう。そこで今回は「カノープス」。全天の恒星の中でおおいぬ座のシリウスに次いで2番目に明るい星だが、日本では南の沖に出る猟師しかほとんど見ることができない「幻の星」である。「南極老人星」という呼び名があり、めったに見られないこの星を見た人は長生きできるという言い伝えがあるそうだ。幼いころ和歌山県南端に近い那智勝浦町下里(当時は下里町)に住んでいたことがある私は、星好きだった叔父から、下里からでも1月の深夜、水平線間際の空にカノープスを見 ることができる時があると聞き、以来、ぜひとも見たいとずっと思っていた。  19年前、オーストラリア・フィリップ島でペンギンたちのご帰還を待っている間に、夜空の満天の星を眺めた。最初に探したのは南十字星だが、1月ごろは残念ながらかなり南の低い位置にしか見えないので、あまり感動はしなかった。パッと目に入ったのは北の空に輝くオリオン座。「南半球だからオリオン座は北に見えるんだ」と納得したが、何となく星の並び方がおかしい。オリオン座の左下に見えるはずのシリウスが見つからない。 オリオン座は長方形をしていて、中央に三ツ星が輝いているからすぐ分かるのだが、よくよく見ると、長方形の左上の赤い星ベテルギウスが青く光り、右下の青い星リゲルが赤い光を放っていた。オーストラリアで北の空に見えるオリオン座は、日本で南の空に見えるのとは逆さまだということに、その時初めて気がついた。頭を北に向けて仰向けに寝転んで空を見ると、いつもと同じオリオン座になった。シリウスは天頂近くにひときわ大きく輝き、その南に、シリウスと同じような輝きの明るい星が見えた。「カノープスだ!」。
  あの感動は今も忘れられない。


オーストラリア・フィリップ島で1月の夜に北の空を見上げたときの星空の再現図=星図を参考に作りました

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