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16文


 16文といえばジャイアント馬場の「16文キック」がまず浮かぶ世代である。「文」は足の裏の長さの単位で、江戸時代初期の1文銭・寛永通宝の直径(約2.4a)を1文として足袋のサイズを表したのが始まりだそうだ。1959年に尺貫法が禁止されるまでは通用していて、私も小さいころ足のサイズを8文半とか9文3分とか言っていた。ジャイアント馬場の16文は38.4aになるが、実際は34aくらいだったらしい。米国の靴サイズ「16」を、日本人に親しみやすいよう「16文」と表現したのが広まったという。
 前置きが長くなったが、実は今回のテーマは足ではなく、「おアシ」つまりお金の16文である。江戸時代の屋台のそば屋が舞台の有名な落語「時そば」。二八そばと呼ばれ16文だったそば代を深夜の客が払う時に「一つ、二つ、三つ………、七つ、八つ」と小銭を出し、「今なん時でえ」「九つで」「十、十一、十二………」と1文チョロまかしたのを見た主人公が「自分も」と思って、うっかり少し早めにそば屋へ行き、「………、七つ、八つ」「今なん時でえ」「四つでございます」「五つ、六つ、七つ、八つ………」と損してしまう話だ。
 この話は、当時の時刻の呼び方が深夜零時と正午を「九つ」とし、約2時間経つごとに「八つ」「七つ」「六つ」「五つ」「四つ」と数が減り、「四つ」のあと、また「九つ」に戻るので、「九つ」の約2時間前が「四つ」だというところがミソである。小学生時代、落語好きだった父親に仕込まれ、人様の前で「時そば」を何度かやったが、その時は九つの前が四つというのが分からずにやっていたので、聞く人は迷惑だったに違いない。
 ところで、「二八そば」という表現は、「時そば」では「2×8」=16文というそば代から来ていることになっているが、どうやら「2×8」説は少数派のようで、一般的には、そば粉8割、小麦粉2割で打つ手打ちそばのことを「二八そば」と言うのだと最近知った。
(三遊亭圓窓「圓窓落語大百科事典」の「江戸落語風俗抄」などを参考にしました)


懐かしの対ブッチャー戦で炸裂するジャ
イアント馬場の十六文キック



今でも「二八そば」を看板に
掲げるそば屋は少なくない

赤線より上がそれぞれの時期の夜
(日没後夜明けまで)、下が昼(夜明けから日没で)=イメージ図ですので、時間は必ずしも厳密ではありません
※写真はいずれもインターネットから
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