I will support Ohashi For tomorrow.
  HOME / ごあいさつ / 自分史(1946〜2002) / 父との別れ / 憂楽帳 / 惰学記 / 父の思い出 / 後援会 / 大きなうた / 余談独談



「井戸」の「井」

 わ行の「ゐ」で始まる言葉を捜すのは、なかなか厄介である。古語辞典によると、「井戸」の「井」のほか、「偉人」の「偉」、「居候(いそうろう)」の「居」、「いのしし」の「猪」、「韋駄天」の「韋」などが「い」ではなく「ゐ」を使ったらしい。その中で、一番ポピュラーで、片仮名の「ヰ」の元でもある「井戸」の「井」のことを書くことにした。
 今、新聞記事を記者が送るときは、ほとんどの場合、自分でパソコン入力し、Eメール方式で送信するが、昔は手書きの原稿を支局や本社に運び込むしかなく、緊急時は電話で原稿を読み、速記者や同僚に書き取ってもらっていた。電話で読む時、一番怖いのは字の間違いである。特に人の名前や住所など固有名詞については大変気を使ったものだ。
 例えば私の名前なら、「大小の大、ブリッジの橋、建設の建にヨコ一」と言う具合に漢字を説明するわけである。では、昨年のリーグ優勝の立役者、阪神・井川慶の場合はどう読むか。「どんぶり井戸にサンボン川、慶応大学の慶」。別にルールが決まっているわけではないが、おそらくこうなる。「どんぶり井戸」と言うのは、「井」が「丼」という字に似ているためで、「井戸の井」だけでは「緯度の緯」と勘違いする可能性がゼロではないからだ。
サンボン川というのは、もちろん「河」との混同を避けるためで、「河」の場合は「大きな河」というのが普通だった。慶応大学の慶は、「慶賀の慶」とか「慶祝の慶」でももちろんOK。誰でもわかるので「慶応大学」にしたが、単に「慶応の慶」ではダメである。東京の「京王線」や「京王百貨店」の「京」かもしれないからだ。
 では、女優・井川遥の場合はどうか。「遥」という字は「遥か彼方」とか「遥か昔」の時しか使わないので、そう説明しても相手が書けるかどうかが心配だ。
私が若かったころなら、「遥くらら」の「遥」で間違いなく通じたのだが……。


「ゐ」のつくものを並べてみました。  


紀州藩の藩祖徳川頼宣公が母の菩提所として建てた
和歌山市の養珠寺にある「思斎井」という名の 「ゐど
(井戸)」。


年賀状作成ソフト「宛名職人」の亥年用デザインに
あった「ゐのしし(猪)」。


昨秋から顕彰している5人の「和歌山市のゐじん(偉人)」を
紹介するパンフレット。

京都・黄檗山万福寺の
「ゐだてん(韋駄天)」像

いま住んでいるのは母の家なので、私も愛犬セディも「ゐ(居)候」である
<back>
  HOME / ごあいさつ / 自分史(1946〜2002) / 父との別れ / 憂楽帳 / 惰学記 / 父の思い出 / 後援会 / 大きなうた / 余談独談

 大橋建一へのご意見等は、こちらから。  E-Mail : info@ken-ohashi.jp