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083=83海

 「海」の一般的な定義は「地球上の陸地でない部分で、全体がひと続きになって塩水をたたえている所」(大辞泉)だが、昭文社の「なるほど世界知図帳」で「〜〜海(seaまたはmore)」「〜〜洋(Ocean)」(注1〜2)を拾っていくと、常識的に海とはいえないカスピ海など7つの湖(注3)を除き、全部で83の「海」があることが分かる(注4)。
 では、一つにつながっている海に、なぜいくつもの名前がつくのか。基本的には海峡を境に名前が変わるようだ。日本列島周辺の東アジアを例に取ると、北海道の北、千島列島とサハリンに囲まれた海がオホーツク海、その南西、サハリンと朝鮮半島、日本列島に囲まれた区域が日本海、朝鮮半島の西側が黄海、その奥の遼東半島と山東半島に囲まれた入り江のようなところが渤海である。さて、入り江は普通「〜〜湾(bayまたはgulf)」と呼ばれる。インドの西側のアラビア海から、靴型をしたアラビア半島のつま先にあるオマーン湾を経てオマーン北端のホルムズ海峡のさらに奥にあるペルシャ湾が有名だ。
 ところが、アラビア半島を隔ててペルシャ湾と反対側の紅海などはオマーン湾のさらに奥にありながら「海」と称している。他にも渤海のように本来「湾」と表現した方が妥当な「海」がいくつもある。東シベリアとカムチャツカ半島に遮られたオホーツク海や北欧のボスニア湾奥のペラ海もそうだし、スペインとモロッコの境のジブラルタル海峡以東は一般に地中海と呼ばれるが、地中海そのものが湾のようなものだし、その東に連なるエーゲ海、マルマラ海、黒海、アゾフ海、はすべて入り江としか言いようのない地形だ。
 これに比べると、インド東のベンガル湾、アフリカ西のギニア湾、カナダ北部のハドソン湾、フロリダ半島西のメキシコ湾などは、むしろ海という方がふさわしく見える。「湾」も「海」も昔からそう呼んでいるだけで、両者を区別する明確な基準はないようだ。

※ 今回は注釈が多くなってしまった。
(注1) 世界地図なので、日本地図にしかない国内の有明海、不知火海、宇和海は載っていないが、瀬戸内海は96〜97nに記載されているのでカウントした。
(注2) 上海など「海」のつく都市などの名前はもちろん除外している。
(注3) dai-hai=岱海、huangqi-hai=黄旗海、er-hai=サンズイに耳+海、cheng-hai=程海(以上中国)とカスピ海(ロシア、カザフスタン、トルクメニスタン、イラン、アゼルバイジャン)、アラル海(カザフスタン、ウズベキスタン)、死海(イスラエル、ヨルダン、パレスチナ)。なおカスピ海、アラル海、死海はいずれも塩湖で、広辞苑などのように海を「地球上の陸地以外の部分で、塩水をたたえた所」と定義すると「海」に該当する。しかし、チュニジアのジェリード湖、イランのウルミーエ湖、米国のソルトレークなどほとんどの塩湖は「〜湖(lake)」であり、塩湖がすべて「海」と呼ばれたのではなさそうだ。
(注4) 実は「なるほど世界知図帳」には「南極海」が出ていない。3大洋との間に境界を隔てる海峡のようなものがないためのようだが、普通の地図には北極海(Arctic Ocean)と対の形で南極海(Antarctic Ocean)が採用されているのでそれに従いカウントした。

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