明日 I will support Ohashi For tomorrow. 大橋健一
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市民が主役

惰学記



136km

 県出身の坂本冬美さんがこの春「紀の川」という曲を出した。和歌山市民の命の水である紀の川を歌で宣伝してもらえるのは大変喜ばしいことである。紀の川は紀伊山地の最深部である奈良・三重県境の大台ケ原山に源を発し、高見川、津風呂川、大和丹生川、紀伊丹生川、貴志川などの支流を集め、河口の和歌山市で紀伊水道に注ぐ全長136kmの一級河川である。奈良県側の約76kmは吉野川と呼ばれ、和歌山県に入ると紀の川となる。
 実は、かつて建設省(現国土交通省)は各一級河川を一つの名前に統一する方針だったようで、30余年前、私が新聞社の奈良支局にいたころは、奈良県吉野地方の川べりにも「紀の川」という看板が立っていた。しかし、地域の呼び名を権力で統一するのは所詮無理で、今では国交省も奈良県内では「吉野川」と表示している。奈良県南部から和歌山県と三重県の境を流れる熊野川も、一級河川になった70年当時は新宮川とされた。熊野市(三重県)ではなく新宮市を流れているので建設省が命名したのだろうが、両県で昔から熊野川と呼ばれており、新宮市の北側には熊野川町(現在は新宮市に合併)もあって地元の反発が強く、98年に熊野川に変更された。ただし上流の奈良県域では十津川と呼ばれている。
 ところで、日本最長の信濃川は、下流の新潟県内では信濃川と呼ばれるが、上流の長野県(信濃国)では千曲川である。信濃川は「信濃から流れてくる」川という意味なのである。吉野から流れてきても紀州に入れば紀の川だという考え方と対照的なのが面白い。
 もう一つ、「紀の川は近畿で唯一澄んだ川」というジョークがある。他の河川はたいてい「○○ガワ」と呼ばれるのに、紀の川は唯一澄んだ発音の「キノカワ」だからである。確かに、全国の一級水系で「○○カワ」は紀の川のほかに7つしかない*。未来への願いを込めて、「紀の川」を本当に澄んだ流れとして守っていかなければならないと改めて思う。

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