明日 I will support Ohashi For tomorrow. 大橋健一
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市民が主役

惰学記


能登はいらんかいね

 焼酎「いいちこ」のCM曲「また君に恋してる*1」で昨年から再び大ブレークしている坂本冬美が1990年に発表した7枚目のシングル*2が「能登はいらんかいね」である。和歌山人には言うまでもないが、坂本冬美は和歌山県が生んだ演歌の大スターで、今年も含め紅白出場22回、来年デビュー25周年を迎える。08年10月に県のふるさと大使第1号となり、和歌山に関するさまざまな観光プロモーションに積極的に協力してくれている。
 最近でこそ、水森かおりがご当地ソングの女王といわれ、ふるさと歌謡は彼女の独壇場みたいになっているが、坂本冬美も、今回取り上げた「能登はいらんかいね」(石川県)を初め、デビュー当時から「あばれ太鼓」(福岡)、「火の国の女」(熊本)、「TOKYOかくれんぼ」(東京)、「うずしお」(徳島)、「うりずんの頃」(沖縄)、「ふたりの大漁節」(千葉)、「播磨の渡り鳥」(兵庫)など、ご当地と切っても切り離せない歌を数多く歌ってきた。
 にもかかわらず彼女は、自身のふるさとである和歌山の歌を、歌手生活20年を過ぎる07年までは1度も歌ったことがなかった。だから、和歌山県民は別として、世間には坂本冬美は九州生まれだとか、能登の出身といった勘違いをしている人も少なくなかった。
 初めて和歌山の歌がリリースされたのは08年で、「文芸シリーズ」と銘打って前年から出された「羅生門」「雪国〜駒子 その愛」に続く第3弾として08年3月に「紀ノ川」が発売されたのである。有吉佐和子の名作「紀ノ川」をモチーフにしたこの曲は、多くの紀州人に期待され、かなり健闘したが、結果的にはオリコン18位が最高で、前2作よりは売れた*3ものの、水森かおりの「熊野古道」(06年、5位)ほどにはヒットしなかった。
 さて「能登はいらんかいね」だが、「物売りの声」のような不思議な題名だ。活字を見ると「能登入らんかいね」と読めるし、耳で聞くと「能登はイランかいね」とも聞こえる。

*1 「また君に恋してる」については「ま」の回で書く予定である。
*2 デビュー曲は「あばれ太鼓」、その後「祝い酒」「男の情話」「雨あがり」と続き、次が「能登はいらんかいね」だが、「あばれ太鼓」と「男の情話」はセリフ入りバージョンが別に発売されており、「能登は〜」はシングルCDとしては7番目となる。
*3 言うまでもなく「羅生門」は芥川龍之介の短編、「雪国〜駒子 その愛」は川端康成の名作がモチーフである。「羅生門」はオリコン最高29位、「雪国〜」は最高32位だった。08年の紅白では坂本冬美は「紀の川」を歌うことができず、その年は99年の曲「風に立つ」を歌った。



曲名が「の」で始まる歌は比較的少ないが、ノーサイド(松任谷由実)、ノーノーボーイ(スパイダーズ)、ノクターン(平原綾香)、野崎小唄(東海林太郎)、能登半島(石川さゆり)、野に咲く花のように(ダ・カーポ)、野ばら(歌曲)、野ばら咲く路(市川染五郎=現・松本幸四郎)、野ばらのエチュード(松田聖子)、野風僧(河島英五ほか)などが浮かぶ。



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