ニール・セダカの曲について書くのは「King of Clowns(悲しきクラウン)」に次いで2度目だ。裏話だが、今回の「Oh! Carol」の方を先に書いていたのだが、「K」の2曲目に「King of Clowns」を取り上げた関係で、こちらも書き直すことになってしまった。 |
さて、ニューヨーク州生まれのニール・セダカは1955年、16歳の時にトーケンズ*1のリードボーカルとしてデビューしたが、57年に脱退、翌年コニー・フランシスのために作った「間抜けなキューピット」で注目され、RCAから59年に「The Diary(恋の日記)」でソロデビュー、これがビルボード誌の全米14位となりスターの仲間入りを果たした。 |
「Oh! Carol」は同じ59年に出したソロ第2弾で、全米チャート9位のヒット曲*2だが、当時彼のガールフレンドだったという女性シンガー・ソングライターのキャロル・キングのことを歌ったものである。キャロル・キングといえば71年に発売されたアルバム「つづれ織り」が全世界で2200万枚という空前のヒットとなった超メジャー歌手で、翌72年には五輪真弓のデビューアルバム「少女」の制作にも携わったことで知られる。「Oh! Carol」がヒットした59年には「Oh Neil」というアンサーソングをリリースしている。 |
しかし、彼女は58年に16歳の若さで作詞家のジェリー・ゴフィンと結婚し、62年には夫婦で「ロコモーション」というリトル・エヴァの全世界的ヒット曲を作詞作曲している。その後67年に2人は離婚しているが、「Oh! Carol」発表当時、彼女が人妻であったのは間違いない。「♪Oh Carol, I’m but a fool darling I love you so you treat me cruel you hurt me and you make cry but if you leave me I will surely die」と続く熱烈な恋歌は、ニール・セダカの切ない思いをつづっている*3ようだ。ただ、気になるのは、この曲の曲想がダイヤモンズの57年の大ヒット曲「リトル・ダーリン*4」に酷似していることだ。 |
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