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市政報告会 ごあいさつ


 皆さん。改めまして、こんにちは。本日は日曜日の昼間にも関わりませず、私の市政報告を聞いていただくために、こんなに多くの市民の方々にお越しいただき、本当に感激で胸がいっぱいでございます。私が市長に当選させていただきましたのは一昨年の8月25日、大変暑い日でございました。無我夢中で市政運営に取り組んでまいりましたら、あっという間に2年2ヵ月が過ぎてしまいました。先週の日曜日、和歌浦ベイマラソンに出場して5キロコースを完走いたしました。決して良い成績ではありませんでしたが、完走できたことに満足しております。
 さて、マラソンですと、コースの半分、折り返し点を過ぎると、あとはゴールに向かってまっしぐらということになるわけですが、政治家の世界では、折り返し点の先に待っているのはゴールではなく、次の関門でありまして、これがなかなか厳しいのでございます。これまで2年間、駆け抜けてきた道を折り返しながら検証し、足りないところを反省しつつ、次の関門に向かって走って行きたいと思っております。
 ということで、きょうは皆さんに、この2年余りで何がどう変わったか、何が出来て何が出来なかったのか――そういう話をさせていただきます。

1、意識改革
 私が市長に就任した当座、一番驚いたのは、市の財政状況が相当ピンチなのに、財政部の職員以外はほとんど危機意識が感じられなかったということであります。「何とかならよー」という空気が充満していて、ワエらは今まで通りにやってりゃエエんや」というのが職員の大方の雰囲気でした。その上、何て言うか、前の市長さんがああいう人でしたので、職員全体のモラルがおかしくなっているように感じました。
 これではいかんということで、私は直ちに、まず大学計画を止めることを宣言して、石泉閣についても事業中止を決断いたしました。さまざまな異論もございましたが、あの段階で蛮勇を奮ってやめて良かったと今でも思っております。
 それと並行して、職員の意識改革、窓口サービスの改善が急務だと考えて「気くばり市役所」の取り組みに全力を挙げてきました。恥ずかしい話ですが、市民からの電話に「はい、××課の▽▽です」と名前を言って返事をする職員がほとんどいなかったのを、必ず名前を告げるよう指示し、職員の名札をすぐ見える大きいものに変えました。窓口サービスが充実している佐賀の市役所を私自身が視察したり、担当職員に松山市役所の視察に行かせました。そして、庁舎1階に書類の書き方のアドバイス役と案内係のフロアマネジャーを配置することにしたわけです。まだまだ、不十分な点が多々ありますが、市民が、いくつもの窓口をぐるぐる回らされて、何時間も手続きにかかるというようなことをなくすように、これからも、目標を決め、計画的に改善を実施してまいります。

2、中核市の中で
 もう一つ、私が市長になって初めて知ったことがあります。政令市よりは小さいけど、人口が30万人以上で、地域の中核都市的機能を持つ市が全国に35ありまして、中核市連絡会というのを作っています。その35市のランクで調べてみると、和歌山市には35位とか34位のデータがやたらあります。水道の本管が古くなっていて、家庭に送水する途中で水漏れして、30%近くが無駄になっていました。水道有収率といいますが、これが71.1%で最下位だったのが、最新の数字では74.7%になりました。まだ自慢できる数字ではありませんが、岐阜市を抜いてブービーになったわけです。それから、税の徴収率が悪い。87.3%で、これも最下位です。この2年間、徴収の体制を強化して口座振替を促進するなど努力して、その年分は97%程度になりましたが、これまで払っていただけなかった滞納分が13.7%しか徴収できなくて、全体ではまだまだの状況です。頭の痛いのは人口の減少と職員数の多さで、人口は前年比−0.4%、35市中9市が減っていますが、その中で率では最も悪い数字です。一方人口1000人当たりの職員数は4.4人で、4人台は10市だけですが、そのトップです。この辺を何とかしていかなければならないのですが、これが一朝一夕には行かないわけで、大変苦労しております。

3、下水道普及率と水洗化率
 一番ひどいのは下水道普及率で、私が市長になった当時のデータでは20.1%でした。当時、ブービー賞の福島県いわき市は38.3%で、断然の最下位という不名誉な状態でした。この差はそう簡単に挽回できませんが、今年の10月現在では26%になりました。公共下水道というのはものすごくお金のかかる事業で、このための借金も増えているわけですが、市民生活向上のために、歯を食いしばって事業を進めてきたわけです。
ところが、こういうことは余り目立たない。大きなビルが建つわけではないし、地面の下の工事が主ですから、下水道が通じて恩恵を受ける方以外は余り実感がないわけです。だから、これまでの市長さんは下水道よりハコものを優先してきた。もっと裕福だった時代に下水道をやっておいてくれれば、楽だったのですが、今そのツケが来ている訳です。しかも、下水道が通ると、せっかく高いお金を払って単独浄化槽で水洗化したのに、また公共下水道に接続するための費用がかかる。高齢の方は「もう、ウチはエエよ」といって接続したがらないわけです。下水道が通っている地域で、実際に水洗トイレが下水道につながっている率を水洗化率と言いますが、これがまた中核市で最低の64.3%です。下水道普及が遅れたため二重にお金がいるわけですから、これも無理もない話ですが、接続していただけないと、市には下水道料金が入ってこないわけで、高いお金を使って下水道整備を進めれば進めるほど、どんどん赤字が増えるという大変つらいことになっています。

4、21世紀の地球を守
 次に私が一生懸命取り組んできましたのが下水道とも関係の深い環境の問題です。来月6〜7の両日、紀ノ川の源流、大台ケ原のふもとの奈良県川上村で、紀ノ川の流域自治体の協議会の設立総会と、和歌山市民の森オープニングセレモニーを開きます。紀ノ川の恵みを受ける流域の市町村が、水資源保護を目的に一同に会し、水源地の森を整備して保水機能を高め、美しい水を守ろうという取り組みです。オープニングには、サポーターの市民の皆さんも加わってモニュメントの序幕を行うことになっています。和歌山市民の命を育んできた紀ノ川の恵みを将来も保障するために、我々自身の手で森林を守り、水資源を守っていくことの大切さを訴え、市民参加で川を守っていきたいと考えております。
 また、今月の21日には全国自治体低公害車普及政策サミットをマリーナシティで開催しました。和歌山市は天然ガス車などの低公害車導入に前市長時代から熱心で、5年前から、市の公用車や清掃車に積極的に低公害車を使用してきました。私も「良いものは認める」精神でこの施策を引き継ぎ、現在公用車626台中144台が低公害車になっています。役所だけでなく、市民の皆さんにも低公害車を使ってもらい、大気中の窒素酸化物や2酸化炭素の量を減らして大気汚染と地球温暖化防止につなげていく必要があるということで、今年から市営駐車場に低公害車の料金優待制度も創設しました。ただ、これがまだまだ知られていません。もっともっと宣伝して低公害車普及を図りたいと思っています。
 さらに、プラスチック製容器包装の分別収集を今年度から市内全域の家庭で実施し、これらの施策で温暖化防止に役割を果たしたいと思っています。

5、防災=危機への備え
 次に、防災対策です。9月5日の夜、やや大きな地震が2回あり、皆さんヒヤッとされたと思います。特に、夜中の地震は津波警報がすぐ出たこともあり、大変緊張しました。23日には直下型の新潟県中越地震が発生して、新幹線の脱線事故まで起きました。台風といい、地震といい、地球の神様が怒っているようで不気味です。東南海・南海地震が発生する確率は3年前には「30年以内に40%以上」だったのが、9月5日の地震を機に「50%以上」に上がりました。いつ地震が起きても不思議はないということだと思います。こうした災害の被害を最小限に食い止めることが行政の責務です。
 このために、防災活動の拠点となる設備を備えた新消防庁舎が来年3月にオープンしますし、優れた医療設備を備えた救急車配備と救急救命士養成にも努力しています。これまで消防局にあった防災課を市長部局に移し、総合防災室という部組織に改めました。ここが中心になって、全庁体制で防災に取り組める体制を整えたわけであります。
 なお、今年度からは住民の皆さんがお住まいの一般の住宅につきましても、無料で耐震検査を受けられる制度を新設いたしましたので、昭和56年以前の旧建築基準法時代に建った家屋にお住まいの方はぜひこれを機会に検査を受けていただきたいと思います。
 大地震の時、最も心配なのは津波被害です。今年度からは2年がかりで、東南海・南海地震が起きた時、和歌山市内のどの地域がどの程度の津波被害を受けるかを細かく調査し、その結果を分かりやすいパンフレットやビデオで皆さんにきちっと知っていただけるようなハザードマップ制作という事業に着手いたしましたが、今回の津波警報を教訓に、とりあえず避難が必要な地域と避難場所がひと目で分かる避難所マップを急ぎ作成し、12月には皆様のお手元に届くよう配布いたします。

6、教育と子育て、高齢者の役割
 この他、元気な高齢者が引きこもらず、生き生き活動できるようサポートするための元気70パスなども好評をいただいています。前の、月2回バス無料という「ジョイフル」をやめた時は、私は「これからの福祉は無料ということでは成り立たない。少しでも支払っていただく方がサービスを受ける側にも参加意識が生まれる」と考えて、いったん廃止して制度を再構築するつもりだったのですが、大変誤解を受け、批判されました。しかし、70歳以上は何度乗っても1回100円という制度で再スタートさせてからは、多くの方にとても喜ばれています。高齢者が中心部やマリーナシティに行きやすくなったという声をいただいています。
 少子化が進み、まちから子どもの元気な声が聞こえることが少なくなる一方で、虐待や子ども同士の陰惨な事件が後を絶たない昨今です。子供たちが安心してスクスク育つ環境作りは、和歌山市の将来を担ってくれるべき人材育成のために絶対必要なことです。
 ただ、教育にしても子育てにしても、人手がかかり、施設整備が大切ですから、大変お金のかかる事業です。貧乏な和歌山市としては、できることが本当に限られている中で、子育てや幼児の教育には地域のサポートが不可欠であるとの考えから、若竹学級という放課後の学童保育を市内全域に拡大しましたし、土曜日の子供たちの居場所作りを目指して小学校区子どもセンターを保護者と地域のバックアップを得て、全校区で展開しています。
 また、いわゆる「読み、書き、計算」という基礎学力向上のために、低学年の、人数の多い、目配りの利きにくいクラスを中心に、教室に2人の先生を配置し、1人の先生が授業を進め、もう一人が教室を回って、ついていけない子に個別指導をするとか、時にはクラスを理解度別に2つに分けて授業を進めるようなこともしています。さらに、今年から、一部のモデル校でのテスト的な導入ではありますが、土曜に補習的な授業をやる土曜教室や小中学校の連携授業も始めました。私が小学校に出向き、授業を見せてもらったり、保護者の方々とお話をする校区トークもすでに市内26校で行っています。
 しかし、校舎や体育館、プールの改築とか空調設置、給食設備改善、安全対策など保護者の皆さんから強く要望されていることについてはまことに申し訳ないことながら、亀のような歩みでしか進んでいません。お金がないということは誠につらいことであります。ただ、先ほども申しましたように、将来を担う子供たちの学び舎が地震災害で最初に壊れるようなことがあってはならないとの思いで、学校施設の耐震検査については、10年以上かかるといわれていたのを、関西電力の立地協力金である43億円を基金に2年半でやってしまうことを私が市長になってすぐ決断し、着々実施中であります。

7、うまくいっていないこと
 もちろん、うまくいっていないことも多々ございます。まず、頭が痛いのは市の財政、特にスカイタウンつつじが丘の問題です。ただ、この話をしていると暗くなってしまいますので、簡単に現状を申し上げます。現状は、国の三位一体改革のあおりと、景気低迷で生活保護費などの扶助費出費が急増したこと、その他不測の出費があって人件費をかなり削ったにもかかわらず、どうやら、今年度決算で赤字が出そうだということです。国保、下水道、そしてスカイタウンの3つの特別会計が多額の赤字を出していまして、これにいくらかでも補填していかなければ泥沼に陥るということで、お金を出しているのですが、国から回ってくる交付金が年々激減する厳しい時代になりまして、この補填が一般会計を悪化させる大きな要因になってしまっているわけです。
 それから、いわゆる丸正再生と中心市街地活性化問題であります。
 丸正跡には大学ではなく商業施設を、という信念で就任以来取り組んできましたが、
残念なことに私がさまざまな伝を頼って打診した大手の量販店、スーパー、デパートなどいずれも和歌山に来て熱心に調査をしてくれましたが、結論はいずれも「NO」でした。
 その後、地元のNK興産さんが名乗りを上げられ、いろいろ努力されたわけですが、一部の地権者のご理解が得られず、またキーテナントとして期待していたところから良い返事がもらえず、テナント募集が難航して、結局北館のみを12月からオープンすることになったのはご承知の通りでございます。まちづくりについては、地元の公募によるワークショップや、識者の方々によるさまざまな会議でも議論していただきましたが、ポイントは地元の、地域を盛り上げようという意思統一と活動、まちの特色と魅力の形成、この地域の居住人口増を街全体で政策的に進めていく合意づくり−−要するに地元のやる気と行動にかかっていると思います。

8、道路は絶対必要

 10日前の22日に西脇山口線の次郎丸から大谷まで、南海本線を越えて道路が開通しました。去年の第2阪和・北バイパス開通もそうでしたが、1本大きな道が通ると、市内の交通事情はガラリと変わります。今回の西脇山口線開通は、12月に予定されています住金グラウンド跡のシネコンとショッピングセンターオープンと合わせて河北河西地域に新たな活気をもたらすと思っています。さらに、第2阪和が北へ伸び、阪南市まで来ている道路と1日も早くつながることが、防災対策としても市民生活向上にとっても大きな課題ですので、市会議員の皆さんとともに国への要望活動を行っています。

9、お城と市民の底力
和歌山市のシンボルは何と言っても和歌山城です。ことし市民の方が自分たちの力で始めた紀州よさこい祭にしても、先日行われました和歌山放送のラジオウォークにしても、市が西の丸や砂の丸でやっているイベントにしても、お城でやるものには不思議と大勢の人が集まります。語り部グループや、ボランティアで清掃活動をしておられる方もたくさんいらっしゃいます。やっぱり、市民の精神的な支柱は和歌山城だと思うんですよね。このお城を軸にすることで、市民の底力を結集できるのではないかと思っています。
来年、お城は創建420年を迎えます。豊臣秀吉が紀州攻めに勝利し、この地を和歌山と名づけてから420年になるわけです。そして、来年はまた和歌山市が大空襲で焼け野原となって60年の節目の年でもあります。こうした機会に、多くの市民の皆さんや高野熊野の世界遺産指定に関心のある全国の方々に、和歌山の歴史や伝統文化について改めて認識を深めていただくことも大切だと思います。また、4月にはロイネットホテルがオープンし、城内で復元事業が行われている全国的にも珍しい堀をまたぐ屋根つき廊下である御箸廊下も来年末には姿を現します。徐々にではありますが、周辺整備も進んでまいります。既存の城周辺の施設も活用し、お城を中心にさまざまなイベントを行い、人の流れをつくっていく努力をこれからも続け、中心市街地再生の足場を固めてまいりたいと思っております。
どうも、少し熱を入れてしゃべりすぎて、時間をオーバーしてしまったようです。皆様のご期待に応えて、これからも、自信を持って明るく前向きに進んでまいりますので、どうかこれまで以上にご理解とご協力をいただきますようよろしくお願いいたしまして、あいさつといたします。ご清聴有り難うございました。

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