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ホリエモン

 「ライブドア強制捜索」関連の報道を見ながら思い出したのが、成人の日の翌日、1月10日の毎日新聞朝刊(大阪本社版)第3社会面に載った「20歳の思い」という記事だ。
近畿と岡山、広島、島根、香川、愛媛の計11府県で新成人12人に口頭で質問したのをまとめた企画で、設問は@「勝ち組」とはA不安に感じていることB夢C選挙に行きますか――だった。A〜Cはともかく、@の「『勝ち組』とは」の問いが気になったのである。
 「勝ち組、負け組」というのは、元をたどれば、61年前に日本が敗戦した後、ブラジル移民の日本人グループの中に、「日本は神国、戦争に負けるはずがない」と主張する「勝ち組」と、敗戦の事実を素直に受け入れようとする「負け組」の2派が生まれて激しく対立、殺し合いにまで発展したという事件から生まれた言葉である。「規制緩和」の名の下に、弱肉強食は当然という「強者の論理」がまかり通り、「格差社会」などという言葉が抵抗感なく使われるようになった昨今、「勝ち組、負け組」に新たな意味が生まれ、競争社会の中で成功した(ように見える)人が「勝ち組」、競争に敗れ、倒産とか一家離散に陥ったり、チャンスを生かせず、競争から取り残された人を「負け組」と言うようになったのである。私は、記事を読んだ時、新成人に『勝ち組とは』と質問をする意図が分からず「設問を考えた記者はどんな答えを頭に描いていたのだろう?」と疑問を持ったのを思い出したのである。
 この設問に具体的な名前を挙げて答えたのは12人中6人で、案の定というべきか、「想定内」というべきか、うち2人が「ホリエモン」をあげた。あとは松井秀喜、みのもんた、倖田來未、田中耕一(ノーベル賞)、が各1人だった。確かにすごい人もいるが、単にテレビで名の売れている人を若者は「勝ち組」と考えているという疑いもある。テレビにやたら登場し、大人たちが眉をひそめるようなことを平気で言ってウケている人物がカッコいいと思って、実はメディアに話題を提供する陰で株価操作を繰り返す「虚業家」とは知らずにあこがれ、「勝ち組」というと、ホリエモンを連想してしまうのではないか。
 私は昨年5月ごろ惰学記で「ハルウララ」の高知競馬場に関連して「ホリエモンが一時興味を示していたが、他の『おもちゃ』に目移りしたのか、最近は話を聞かない」と書いて暗に批判したことがあるが、恐らく大方のマスコミ人はホリエモンの素顔に疑問を持ちながらも、今回の事件までは「時代の流れ」に無意識に迎合してしまい、「勝ち組」という言葉にも疑問を持たなくなってしまっていたのではないか。考えると怖いことだ。
 以下は余談。「ライブドア」の中国語訳「活力(=Live)門(Door)」はかなり知られているが、「活力門」の中国語読みが「huo li men」で、ホリエモンに近い読みの語を選んでつけたことは毎日新聞の北京駐在記者・大谷麻由美さんの記事で初めて知った。中国人の造語力に改めて感心するとともに、「大谷さん、よく教えてくれた」と感謝したくなる。

1月10日の毎日新聞朝刊(大阪本社版)第3社会面に載った「20歳の思い」の記事
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