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CHANGE

 キムタク(木村拓哉)主演の月9ドラマ「CHANGE」が面白い。「代議士の次男だが政治嫌いで、親元を離れ小学校教員をしていた朝倉啓太(木村)が、父と兄の事故死で突然衆院補選に出馬することになり、当選。古参政治家の思惑で総裁候補に担ぎ出され、あれよあれという間に総理に就任」という荒唐無稽なストーリーだが、政治家にとって大事なものは何かを教えてくれるところがあって、結構引き込まれ、私にはとても勉強になった。
 飄々としながらも、自分の言葉で、普通の市民の目線に立って語りかける朝倉の感性とハート、相手を常に思う優しさ、すべてのことを学び取ろうとする勉強熱心さ、そして天性のバランス感覚に、「これまでの政治家とは違う」何かを多くの人々が感じ、一般の人たちから圧倒的な支持を受ける。軽く見ていた秘書官やSPたちも朝倉の人柄に感銘し、協力するようになる。そして、「政治のセの字も知らない素人」とバカにしていた政界の古狸たちも、米国の通商代表も、駆け引きなく立ち向かう朝倉流交渉術に引き込まれていく。
 しかし、朝倉を陰から操る狙いで官房長官となった百戦錬磨の政治家・神林(寺尾聡)は、朝倉が言いなりにならないと知り、一転して引き降ろしにかかる。朝倉支持派の切り崩しを図る一方、神林の腹心で補選以来朝倉を助けてきた美山主席秘書官(深津絵里)を辞任させ、朝倉を追い詰める。果たして朝倉総理の命運は……という展開だ。神林が余りに類型的な「ワル政治家」に描かれ過ぎていることや、朝倉と美山の間に恋心を芽生えさせた点が筋書きとしてあざといが、その弱点をキムタクの貴重なキャラがカバーしている。
 ドラマの作者・福田靖氏は、キムタクの「HERO」や福山雅治・柴咲コウの「ガリレオ」などの人気ドラマを手がけた「旬」の脚本家である。これは全く私の個人的推測だが、彼の頭には、1974年12月、田中角栄内閣崩壊後にクリーンさを買われて当時の副総裁の裁定で総理の座を射止め、後に田中派の巻き返しなどで党内の大多数が反対派となり、退陣に追い込まれた故三木武夫氏、93年の自民党分裂を受け、日本新党代表として衆院議員に初当選し、小沢一郎氏らの手で連立政権トップの座に担ぎ上げられた細川護煕氏、そして「自民党をぶっ潰す」と叫んで国民に訴えかける戦術で01年の総裁選に圧勝し、退陣後も人気が高い小泉純一郎氏という3人の異色の元総理像があったのではないだろうか。
 細川さんは参院議員と知事の経験があり、同じ衆院当選1回でも朝倉とは全く違うが、政界混乱の折にフレッシュさを買われて担ぎ出された点が共通している。三木さんは与党の人気回復策のウルトラC(古い!)で指名されたことや、党内多数派の反感を買って追い詰められながらしぶとく粘った点が似ている。そして朝倉が総裁選で直接国民に語りかけて共感の輪を広げ、対立候補の古参政治家を破ったのは、まさに小泉さんのやり方である。

<今週は惰学記127回を掲載するはずでしたが、都合で余談独談を掲載しました。次週と次々週は惰学記となりますのでご了承ください。>




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