I will support Ohashi For tomorrow.
 HOME / ごあいさつ / 自分史(1946〜2002) / 父との別れ / 憂楽帳 / 惰学記 / 父の思い出 / 後援会 / 大きなうた / 余談独談



鉄人28号
 阪神・淡路大震災の最大の被災地として知られる神戸市長田区の公園に、高さ15.8mの「実物大」鉄人28号モニュメント*1が完成し、10月4日に記念セレモニーが行われた。今年7月から8月末まで東京・お台場に高さ18mの機動戦士ガンダム像があったので、やや二番煎じの感もあるが、「鉄人」は原作者の横山光輝(1934-2004)の故郷に誕生した「復興のシンボル」で、新たな「まちおこし」の期待を担う半永久的なモニュメントである。
 わが国の屋外に立つ巨大な像の大半は観音像で、小豆島大観音(香川県=108m)、仙台大観音(100m)、淡路観音(兵庫県=同*2)、北海道大観音(88m)、加賀大観音(石川県=73m)がベスト5。他にも40mを超える大観音像が全国に8つある。しかしこれら巨大観音も及ばないのが茨城県牛久市の阿弥陀如来像「牛久大仏」で、120mもある。それらから見れば今回誕生した鉄人28号などは「ちいせえ ちいせえ」という話かもしれない。
 「鉄人28号」は横山光輝が漫画家デビュー2年後の1956年に光文社の雑誌「少年」に連載を開始した。太平洋戦争末期に陸軍が起死回生の秘密兵器として開発した巨大ロボットという設定だ。手塚治虫(1928〜1989)が1952年から同じ「少年」に連載していた「鉄腕アトム」を意識し、人間とほぼ同等の感情を持つアトムとは異なり、鉄人はリモコン操縦機さえ持てばどんな命令でも聞くことがポイントで、必然的に主人公の少年探偵・金田正太郎と鉄人の生みの親・敷島博士ら対悪人たちの操縦機奪い合いという形で物語が展開された。アトムファンも多いが、鉄人28号も団塊世代の多くの人たちに愛されている。
 さて、大きさは神戸・長田区の18mに遠く及ばないが、実は和歌山市の中心市街地にある「フォルテワジマ」ビルにも「鉄人28号」がいる。2001年に倒産、閉鎖されたまま引き受け手のなかった旧丸正百貨店ビルを、このコラムの「発明家の縁(えにし)」の回に触れた鞄精機製作所の島正博社長夫人・島和代さんが社長を務める和島興産鰍ェ買い取って全面改装し、2007年11月オープンさせたのが「フォルテワジマ」で、その3階に「なんでも鑑定団」でおなじみのおもちゃコレクター北原照久さんとのコラボレーションによる「ニット×トーイ博物館」*3があり、入口で「鉄人28号」が出迎えてくれるのである。
 シャッター通りとなりつつあった「ぶらくり丁商店街」に灯りを取り戻そうと、島夫妻が大変な無理をして「旧丸正」を「フォルテワジマ」として再生させてくれたわけで、ここに立つ「鉄人28号」も和歌山市の中心市街地再生のシンボルとしなければならない。
 ところで、「鉄人」といえば私は元広島カープの衣笠祥雄氏*4を思い出す。2215試合連続出場は史上1位の大記録で、金本選手もまだ及ばない。新聞社で運動面を担当していた時、衣笠選手が28号ホーマーを打ったので「鉄人28号」と見出しをつけた記憶がある。

*1 まっすぐ立つと身長18mになるという。
*2 和歌山市の友ヶ島からもこの像は見えるが、現在は老朽化が激しく、施設は閉鎖され、管理者もいない。カギがかかったままで、カギの行方も分からず、淡路市でも困り果てているようだ。
*3 「発明家の縁」の回でも触れたが、島精機は無縫製ニット編み機「ホールガーメント」のメーカーで、「フォルテワジマ」には開店以来、編み機の歴史を示すニット博物館を開いていたが、北原照久氏の協力で、今年からブリキおもちゃの博物館が併設された。なお、フォルテにはこのほか7階にレストラン街、6階に和歌山大学のサテライトや発明協会、5階に県立医大みらい医療センター、4階にカルチャーセンターやイベント会場、パスポートセンター、2階がファッションフロア、1階が食品売り場で、地下には天然温泉「ふくろうの湯」がある。
*4 衣笠選手の引退時の背番号は3だが、は1974年まで背番号28をつけていた。2215試合連続出場(金本知憲選手は09年シーズン終了時で1619試合連続出場を継続中)に加えて、678試合連続フルイニング出場という史上3位の記録もある。こちらの方は金本選手の1474試合連続フルイニング(継続中)が断トツで、2位は三宅秀史選手(阪神)の700試合である。


神戸長田区の広場に聳え立つ「鉄人28号」像

 スポーツ面トップで衣笠選手の28号ホーマーを伝える 毎日新聞1984年9月7日朝刊(大阪)=私が見出しをつけました


<back>
 HOME / ごあいさつ / 自分史(1946〜2002) / 父との別れ / 憂楽帳 / 惰学記 / 父の思い出 / 後援会 / 大きなうた / 余談独談

 大橋建一へのご意見等は、こちらから。  E-Mail : info@ken-ohashi.jp