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八朔(ハッサク)
 和歌山県は「みかん王国」である。温州みかんでは「有田*1みかん」の有田市や有田郡各町、「下津みかん」というブランド名を持つ海南市下津町、極上早生「ゆらっ子」の日高郡由良町が特に有名だが、和歌山市の東部・山東*2地区でもおいしい温州みかんが採れる。気候温暖で山が多く、日当たりの良い南斜面が開けた地域が多いため、各地で昔からみかん栽培が行われていた。特に有田地方の南斜面は一面のみかん畑で、壮観だ。温州みかん収穫量は最近まで静岡県や愛媛県に負けていたが、ここ数年はトップを守り続けている。
 柑橘類には、大別すると、温州みかん、夏みかん、甘夏、デコポン、三宝柑*3、いよかん、ぽんかん、ネーブル、バレンシアオレンジ、グレープフルーツなど、それ自体を味わうものと、ゆず、レモン、すだち、カボス、じゃばらなど、汁を絞って調味料として他の食物にかけるものに分けられるが、どちらの柑橘類もジュースとして飲む点は共通だ。
私は柑橘類が大体好きだが、どちらかというと、やや酸味のきつい方が好みで、温州ミカンなら秋口に出荷されるまだ青いのが一番おいしく感じる。正月過ぎに、昔ならコタツに入って食べる真っ黄々のものは甘過ぎてあまり手が出ない。夏みかんは酸っぱすぎるが、温州みかんが終わりに近づく1月下旬に店頭に並び始めるハッサクが、適度に酸っぱく、甘味に深みがあるような気がして、数ある柑橘類の中で最も好きだ。祭りや催しでの果物の直売時や、果物店の陳列を見て、衝動的に自ら買い求めるのは、ハッサクだけである。
八朔とは、もともと旧暦8月1日のことだ。「朔」は「満月とは逆の月」という意味で、新月すなわち旧暦の1日(ついたち=月立ち)のことである。ちなみに満月は「望月」と言い、「朔」の反対語は「望」である。柑橘類の八朔(ハッサク)は、インターネットの「語源由来辞典」によると、幕末の1860年ごろ、広島県因島のお寺の境内で発見された品種で、その寺の住職・小江恵徳が「八朔には食べられるだろう」と言ったのが名前の由来だというのが定説だそうだ。だが、ハッサクは12月ごろに収穫され、食べごろは2〜3月である。どうして住職が当てずっぽうで言った八朔という名前が定着したのかは謎である。
 さて、和歌山県のみかん(温州みかんなど普通のみかん)の07年収穫量は185,400トンで、全国シェアは17%である*4。2位は愛媛で16%、3位静岡は14%となっている。これに対し、和歌山県のハッサク収穫量は07年で31,000トンと、みかんの1/6程度だが、全国シェアは62%で、2位広島(13%)、3位愛媛(8%)を引き離して断トツである。
 なお、霜の害のない温暖地では12月に収穫せず、木成りのまま完熟させることが可能だ。早生みかん「ゆらっ子」でも触れた由良町は、3月ごろまで木成りのまま置き、4月に収穫、5月初旬まで出荷する「さつきハッサク」でも有名な「高級柑橘」の町である。


 *1有田、*2山東はそれぞれ「ありだ」「さんどう」とよむ。有田焼の佐賀県有田町は「ありた」、中国の姉妹都市・済南市がある山東(さんとう)省はいずれも濁らない。「有田みかん」はとうぜん「ありだ」である。なお、和歌山県には串本町にも有田という地名があるが、こちらは「ありた」だ。
 *3 三宝柑は形がデコポンに似ているが、皮の色が淡いレモンイエローで厚い。味はさわやかな甘みがあるが、水分が多く、置いておくと水分が抜けて味が落ちる。
 *4 みかんについては08年のデータも発表されている。和歌山県の収穫量は173,800トンと07年より減ったが、裏で全国的に収穫量が少ないためであり、全国シェアは19%(愛媛16%、静岡13%)と1ポイント上昇した。


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