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デンマーク
 「岡田ジャパン」はW杯1次リーグ最終戦で、デンマークに3―1で快勝、決勝トーナメント進出を決めた。大会前はチームの調子が上がらず、岡田監督もマスコミやサポーターたちからボロクソに言われていたが、「雑音」に耳を貸さず大会時にチームをピークに持って行った手腕は見事なものだ。特に正GK・川崎Fの川島選手の見事な活躍を見ると、彼を選んだ監督の選手を見る目の確かさを感じる。そして29日、運命のパラグアイ戦だ。
 しかし、今日書きたいのは、敗れたデンマークチームのことだ。新聞やテレビでもかなり取り上げられたが、和歌山市とデンマーク代表チームは8年前から縁が深いのである。
 2002年の日韓W杯の時、デンマークは合宿地を和歌山市に定め、紀三井寺運動公園で練習を重ねた。たまたまこの当時、和歌山市在住の竹井俊隆さん(18)が突発性拡張型心筋症という難病にかかり、渡米して心臓手術を受ける費用の募金活動が市民団体、ボランティアグループなどの手で行われていた*1。デンマークの選手たちがこの募金に興味を示し、話を聞いて、デンマークグッズや選手サイン入りユニホームをオークションにかけて活動に協力してくれたのである。これがマスコミに報道されたことで、目標額の9000万円を上回る募金が全国から集まり、俊隆さんは無事手術を受け、いまも元気に生活している*2。
 そんな温かい心を持ったデンマークチームを和歌山のサッカーファンが熱烈にサポートし、「和歌山ローリガンズ*3」を結成、デンマークが1次リーグを戦う韓国に応援に出かけ、その甲斐あってデンマークは1次リーグを突破したが、新潟での決勝T初戦で敗れた*4。
 しかし築かれた交流の輪はその後も広がる。和歌山ローリガンズの新家兄璽(しんけ・けいじ)代表は、デンマーク大使館に協力を求め、「コムサ(がんばれ)!デンマークカップ」というアマチュアのサッカー大会を翌03年から毎秋に開催してきた。今回の南アW杯組み合わせ抽選で、日本とデンマークが同じE組に決まってからも、ローリガンズはデンマーク応援を続け、敗れた初戦のオランダ戦はメンバー全員が和歌山市内のビルで観戦、カメルーン戦はデンマーク大使館に招かれ上京、大使らと一緒にデンマークを応援した。ローリガンズのサポーターぶりは国内外のマスコミやデンマーク大使館のホームページでも紹介され、今や新家代表は「デンマークで最も有名な日本人」といわれるようになった。
 日本―デンマーク戦が両チームの決勝トーナメント進出をかけた決戦となったため、さすがにローリガンズのメンバーも悩んだはずだが、「8年間の友情を大事にしたい」という思いで、デンマークのユニホームを着て決戦の応援に臨んだ。私も早朝5時前に彼らの観戦を慰労に訪れたが、会場は赤一色かと思いきや、青いユニホームを着たファンも同席、終始和やかに両方を応援していた。日本が勝ったので彼らも心置きなく日本を応援できる。


*1 8年前、日韓W杯終了直後に新聞社をやめて市長選出馬のため和歌山に帰った私は、竹井利隆さんの手術のための募金活動が市内各地で行われていたのをはっきり覚えている。
*2 テレビのワイドショー番組「ひるおび」(毎日テレビ系)が26歳になり元気に生活している竹井さんにインタビューし、彼がデンマークチームを熱心に応援していることを伝えた。 なお、これとよく似た話で02W杯デンマーク代表トマソンと聴覚障害のある少年の友情物語というのが一部で広まっているが、こちらは全くのフィクションらしい。 また、デンマークといえば、1957年2月、和歌山県日岬沖で火災を起こし、海に投げ出された日本の貨物船乗組員を、通りがかったデンマーク船のヨハネス・クヌッセン機関長が助けようとして2月の海に飛び込み、殉職した話が和歌山では知られている。私が小学生の時の出来事だが、よく覚えている。
*3 ローリガンはイングランドのお行儀の悪いサポーター「フーリガン」に対し、マナーのよさを誇るデンマークのサポーターのことを自称する造語。「ローリ」はデンマーク語で「静か」という意味だ。
*4 1次リーグA組はデンマーク、フランス、セネガル、ウルグアイで、デンマークはフランスに2―0、ウルグアイに2-1、セネガルと1-1の2勝1分、勝ち点7で首位突破した。2位はセネガルで、フランスに1-0、ウルグアイと3-3の死闘の末1勝2分、勝ち点5で勝ち抜けた。3位は1敗2分のウルグアイ、フランスはこの時も2敗1分で最下位だった。デンマークの決勝トーナメント初戦は6月15日に新潟で行われたが、イングランドに0―3の完敗だった。


日本−デンマーク戦を応援する和歌山ローリガンズの面々。だが、中に「サムライ・ブルー」を着た人も(和歌山ローリガンズのブログから)


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