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新駅長登場
 関西では新聞やテレビでも報じられたが、今回は「たま駅長」に新しい部下ができたという話を書く。廃線の危機にあった南海電鉄貴志川線を「地方鉄道再生のモデルケースに」と位置付けて和歌山電鐵株式会社を発足させ、2006年4月から貴志川線の運行を引き継いだ岡山・両備グループの小嶋光信社長が、終点貴志駅*1隣接の雑貨店に飼われていた三毛猫「たま」を翌07年1月に駅長に任命したところ、大当たりした*2ことは何度か書いた。
 この1月5日は「たま」が全国の民鉄で初の動物駅長に就任してから5周年の記念日だった。1周年の08年1月には課長級のスーパー駅長に昇進、3周年の10年には執行役員、翌年には常務執行役員となり、和歌山電鐵鰍フ「ナンバー3」に上り詰めた。この年の記念式典では県から「和歌山県観光招き大明神」の称号が贈られるなど毎年話題づくりが行われてきたので、今年は何が飛び出すかと思っていたら、「部下」が登場したわけである。
 実は元々たま駅長には「部下」がいた。母猫のミーコと、捨て猫だった「ちび」の2匹で、07年の「たま駅長」就任とともに助役に任命されていたのだが、ミーコは09年7月20日に他界、ちびは元々人見知りなところがあって、助役生活になじめず、脱走して行方不明になった。就任時7歳だった「たま」も12歳*3、小嶋社長によれば最近は寝ていることが多いという。「客商売」のストレスも大きく、慢性的に疲れがたまっているようだ。
 もう一つ、これまで最大の難点は、飼い主である小山商店*4は日曜日が定休日で、「たま駅長」も日曜日は不在となることだった。「たま」に会いたくて遠くから来るネコ好きファミリーや子どもたちが、駅に行ってみると「たま」がいないので、がっかりしてしまうことがしばしばあって、小嶋社長も「日曜日問題」にはずっと頭を痛めていたようだ。
 JR九州の車両デザインなどを手掛けた水戸岡鋭治デザイナーの描いた「たま」のイラストに埋め尽くされた「たま電車*5」を走らせたり、貴志駅をネコのイメージの新駅舎に建て替え、「たまステーション」として楽しんでもらえるようにしたり、着ぐるみの「駅長代理」を日曜日に配置したり、さまざまな工夫をしてきたが、肝心の「たま駅長」がいないとやはり客は来てくれない。現に駅舎建設工事の時、たま駅長が2ヵ月ほど休んだために乗降客が減ったことがあり、「招き猫」なしでは経営が困難なことは証明済みである。
 そこで登場したのが、たま駅長の新しい「部下」だ。ペルシャ猫の血が混じっているという1歳の雌で、「ニタマ」と命名された。彼女は、平日は和歌山電鐵本社がある伊太祈曽駅*6の駅長として勤務し、「たま駅長」が非番の日曜日には貴志駅に出張して駅長代行を務めることになっており、当分は年中無休だが、若さで激務をこなすようだ。お披露目の1月5日には、「たま電車」で挙式した夫婦*7も大阪から訪れ、2匹に花束を贈っていた。



*1 貴志川線はJR和歌山駅から南東に貴志駅まで14.3kmの単線電車。貴志駅は紀の川市貴志川町にある。
*2 2005年には190万人足らずまで落ち込んでいた年間乗客数が07年には217万人まで回復した。宮本勝浩関西大学大学院教授は「たま」の経済効果を年間11億円と推定している。
*3 中学生になるのを機に芸能界を去ることになった大橋のぞみちゃんと「同い年」である。
*4 旧駅舎時代は駅の隣に店舗があったが、今では駅舎の一部が店舗になっている。小山商店は元々通勤客向けの雑貨店なので、平日を定休日にするわけにはいかなかった。
*5 和歌山電鐵が運行を引き継いで3カ月後の06年8月に貴志川町特産のイチゴをデザインした「いちご電車」、翌年7月には、おもちゃを車内にいっぱい並べた真っ赤な「おもちゃ電車」が投入され、09年3月に「たま電車」が走り出した。たまステーションも含めすべて水戸岡デザイナーの作品である。
*6 駅名と地名は伊太祈曽だが、紀伊一ノ宮の一つである木の神様を祭る神社の名前は伊太祁曽神社である。
*7 この夫婦は熱烈な「たま駅長ファン」で、苗字も「たまたま」だが、玉岡さんという。


(上)1月5日のたま駅長就任5周年記念式典でお披露目された「たま駅長」の部下「ニタマ」=左端、小嶋光信社長が抱いているネコ(右端は仁坂知事、隣がたま駅長を抱っこする小山商店のお母さん)
(下)式典会場の貴志駅前は例によって「たま駅長ファン」と報道陣でごった返した


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