明日  I will support Ohashi For tomorrow. 大橋健一
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市民が主役



余談独談




東京オリンピック

 2020年のオリンピック、パラリンピック東京開催が決まった。イスタンブール、マドリードを破っての決定は、4年前の失敗*1を踏まえた招致委員会など関係者一丸となっての努力が実ったものであり、世界最高峰のスポーツ大会が7年後に日本で開催されることは、今の小学校高学年から中学・高校生世代に大きな目標を与えるもので、誠に喜ばしい。
 実は正直な話、私はイスタンブール有利と思っていた。2016年のリオデジャネイロが南米大陸初の開催ということで点数を稼いだので、今回も「中東、あるいはイスラム圏で初めて」ということが強みと予想していたのだ。和歌山とトルコは1890年9月、トルコの軍艦エルトゥールル号が和歌山県串本沖で遭難し、500人以上の犠牲者を出した事件で、串本の漁民が献身的な救助活動をしたのが縁で、トルコ国民は日本、特に和歌山県に強い親近感を*2抱いてくれているので、県内には他にも「隠れイスタンブール派」がいたはずだ。
 東京が不利だと感じていたのは、最近の日中、日韓関係などの国際情勢や、南海トラフの巨大地震や東京直下型地震への懸念に加え、未だ解決の糸口もない汚染水問題など、東日本大震災の後遺症に対する不安が各国に根強いと感じていたからだ。特に、福島の原発事故による汚染水問題は最近ヨーロッパで大きく取り上げられており、その点について各国記者団から質問を浴びた招致委員会の竹田恒和理事長が「東京は福島と250km離れていて安全だ」と答えたことに福島県民が「東京だけ良ければいいのか」と猛反発しているという報道もあったので、テレビが盛んに「東京リード」を伝えても、信じられなかった。
 前にも書いたが、日本のマスコミは、特にスポーツについては身びいきが強く、五輪報道やワールドカップなどでは、ベスト8圏内だと「メダル有力」、メダルが期待できる時は「金獲得へ」とあおり立て、さんざん国民を期待させて、選手が期待に反する成績に終わると、にわかに選手や競技団体を批判する無責任な評論が飛び交う傾向がある。今回の開催地決定に至る報道も、特にテレビの前景気のあおり方がすさまじかったので、「東京の形成が不利なので、決まるまでに書いてしまおう」という思惑が働いていると勘ぐっていた。
 結局、他の候補地もそれぞれ弱点*3を抱えており、東京の必死のロビー活動が功を奏したわけで、結構なことだが、気になるのは、五輪開催を大義名分に東京にばかり公共投資が集中し、被災地をはじめ地方がまた置き去りにされることにはならないかということだ。東北はまだ復興とは程遠く、和歌山など南海トラフの巨大地震の危険にさらされている地域の防災体制も全く不十分である。1964年東京五輪の時のように東京一極集中がますます進むきっかけとなるのでは地方は浮かばれない。国土の均衡ある発展を実現させてほしい。
 それにしても、一般紙はなぜこんな日を休刊日にした*4のだろう。変更できたと思うが。
              ×         ×         ×
 東京オリンピック、パラリンピック開催決定を受け、今回も余談独談に変更しました。
 
*1 2016年五輪の開催地は4年前の2009年10月にコペンハーゲンで開かれたIOC総会で決まった。開催候補地はマドリード、リオデジャネイロ、東京、シカゴの4都市、第1回投票はマドリードが28、リオデジャネイロ26、東京22、シカゴ18でシカゴが脱落、2回目はリオデジャネイロが46票と大幅に票を上積み、マドリードは1票増の29、東京は20と票を減らし脱落した。最終的にはリオデジャネイロが66票でマドリードの32票を降して開催地に決まった。東京は下馬評段階で有利だと伝えられたが、詰めが甘くプレゼンテーション段階で他市に引き離されたといわれる。
*2 トルコ政府は120年以上前のエルトゥールル号事件を語り継ぎ、教科書に載せて子どもたちに伝えてきた。イランイラク戦争途中の1985年3月、イラク軍のテヘラン空爆が始まり、在イラン邦人は脱出もかなわず、危機に瀕していた。イラクのサダム・フセイン大統領(当時)が撃墜を宣言していたタイムリミットの3月19日14時半の直前に、「エルトゥールル号の恩返し」と飛来した2機のトルコ航空機が215人の邦人を救出してトルコ領内に運んでくれだ。
*3 マドリードは財政難、イスタンブールは隣国シリアをはじめとする中東情勢がマイナスに働いたとされる。
*4 このことについてはいずれ稿を改めて書きたい。


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