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続・貴志川線

 連休狭間の5月2日午後、岡山市へ出かけ、貴志川線を引き受けてくれることになった岡山電気軌道(岡電)の路面電車で同社を訪問し、とりあえずのごあいさつをしてきた。岡電は、岡山県内で手広く交通・運輸・観光業を営む両備グループの一員で、路面電車などを運行し、「MOMO」と名付けた低床のLRT型車両を導入するなど乗客サービス重視で知られる。私もMOMOに乗ったが、運転手教育も徹底していて大変好感が持てた。
 昨年9月末、南海電鉄が営業廃止届を出し、廃線の危機にあった貴志川線(JR和歌山〜貴志間14.3km、14駅、単線)が、存続に向け大きく一歩を踏み出せたのは、さまざまなパワーが鉄道存続というただひとつの目標に結集し、力を集中できたからだ。
 まず、どうしても鉄道として残したいと願う沿線住民が「乗って残そう貴志川線」という名コピーを作った「貴志川線の未来をつくる会」などさまざまな運動体を形成し、「ご近所の底力」を発揮してくれたこと。次に、木村良樹知事ら県当局と県議会が存続への取り組みに理解を示していただき、県が用地取得費の全額負担と変電所等の施設整備費上限2億4000万円の負担を引き受けることを同意してくれたこと。さらには市議会・町議会の理解の下に、10年間の運行にかかる運営費補助を上限8億2000万円とし、和歌山市65%、貴志川町35%の割合で負担する条件で民間の運行事業者を公募することで和歌山市と貴志川町が合意できたこと――この3つが大きかったのは論を待たない。
 しかし、公募が失敗すれば、元も子もなくなるところだった。開始からしばらくは1件の申し込みもなく、正直言ってとても不安だった。しかし、国土交通省のご支援と、マスコミの協力のおかげで徐々に浸透し、最終的に9件の応募をいただいたわけである。
 提案はどれも大変熱意のこもったもので、中でも岡電と、地元に関係の深い数社のプランは大変中身が濃かった。市と町から2人ずつの選定委員を出して、9者による個別のプレゼンテーションを行い、国交省、県、南海、鉄道事業のコンサルタント、公認会計士、地元研究機関の代表にアドバイザーとしての意見を聞きながら、「安全性」「継続性」「地域との共存性」「事業計画」「経営基盤」に関わる計16項目の基準で各提案を採点した。最終審査はJR福知山線事故の直後となり、安全性には特に配慮し、軌道線を現に経営しており、安全面で実績があること、自己資本比率が高く経営的に安定していることなどが決め手となり、岡電に決まったのである。公募に参加した他の8者にも改めて感謝したい。
 岡電の小嶋光信社長は地方鉄道の可能性に大きな夢と熱意を抱いている経営者で、大いに期待したいが、乗客減が続けば、どんな経営者でも鉄道の長期的維持は困難だ。多くの方に貴志川線が利用される方策を、沿線住民、岡電、市、町の協力で編み出したいと思う。


2日、JR岡山駅前の岡電乗り場で、難しい顔をして最新型電車「MOMO」の入線を待つ私

11日、市長室を訪れた岡電・小嶋社長は地方鉄道の可能性についての熱い思いを語ってくれた
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